三浦通信 生垣のいろいろ・ちょっと変わった生垣(4) (2005/08/17号)

主題のちょっと変わった生垣シリーズの中で、今回の生垣は意外性の中にユーモラスと奇抜性を感じて“含み笑い”が出そうな逸品です。

カイズカイブキの生垣
なんともひょうきんな生垣でつい笑みがこぼれてしまいます。天端を揃えてこぶ玉の形は異なり、石垣の上に積み重ねられて並んでいます。さまざまな布袋腹が競い合っているような生垣です。

イヌツゲの生垣
刈り込みの際に下地に合わせて自由に刈り込んだ結果なのでしょうか、各々の部分が思い思いの形に仕上がっていて、不揃いさがかえって面白さとなっています。

イチイの生垣
天端を平面にした上に円い頭部を等分に配置して、素晴らしい生垣です。特に距離が長いので重圧感があってイチイの色調もよく出ています。

イチョウの生垣
この生垣は3本のイチョウを利用して造った生垣なのか、下段の部分萌芽させて出たものを刈り揃えたものでしょう。イチョウの生垣自体珍しいものですが、個性的で非常に変わった生垣です。冬の姿や、新緑の春、黄葉の秋は変化は楽しめるでしょう。

コニファーの生垣
最近、コニファーの色々な種類を使った生垣をよく目にしますが、樹種の特徴を生かし刈り込みに大変気を使って管理している生垣です。硬い感じの塀にコニファーの緑の軟らかさとユーモラスな形態が絶妙です。

(2005/08/17号 三浦 敢司 著