平馬通信 ヨーロッパに見る可憐な花たち (2003/09/08号)

花は美しい。また、可憐であったり華やかであったりもして、我々の心を魅了してやまない。それらの花の持っている性質や人間社会とのつながりなどを知れば知るほど、一層花に対する興味が深まり面白さも倍加してくる。「平馬通信」では、我々の身近にあって良く見かける花や外国で庭園やロックガーデン、温室などで見られる花などを紹介して見ようと思う。

『イギルス 王立エヂンバラ植物園のロックガーデンに見る』

ロックガーデンの景観
かなり大きな規模のロックガーデンがあり、一年を通して楽しむ事ができる。植物の種類の多さではヨーロッパ随一ではないだろうか。

スクリー(砂礫地)に育つ花たち
アルプスに登ると、岩山が長い間に風雪にきざまれて崩れ落ち、その下にスクリーがつくられる。斜面で排水も良いこの特殊な環境に育つ植物が見られる。

岩上でマット状に育つ 〈Raoulia australis〉
ニュージーランド原産。   キク科
密生するグレイのカーペット状となり、岩や地面を覆い直径1~2mに成長する。花は明るい濃黄色。

ヨーロッパ アルプスの〈Dianthus alpinus〉
オーストリア アルプス原産。 ナデシコ科1000~2500mの石灰岩土壌に自生し、草丈20cm程度。夏にピンクのきれいな花を咲かせる。

水辺の〈Trollius europaeus〉(キンバイソウ属)
ヨーロッパ原産。  キンポウゲ科
ロックガーデンの中を流れるストリームの下方の辺に草丈70cm程度。夏に球形で黄色い花が咲く。

(2003/09/08号 平馬 正 著