社員通信 竹結界

年が明け、気が付けば花粉症の方には辛い季節になりました。

私はすでに花粉症の症状が出てしまい薬を飲み始めたところです。

 

年末に間引きをした竹の端材を利用し、竹の結界を作ってみました。

結界とは「これより先はご遠慮下さい」という境界線の目印としてよく見かけます。竹の結界以外でも「襖(ふすま)」「障子(しょうじ)」「暖簾(のれん)」なども同様の意味として使われています。

 

以下、作り方を説明します。

今回の竹結界は天端二節、脚一節の節止めで製作しました。

 

①材料切り出し

間引いた孟宗竹1本から結界用材料の切り出しを行います。

最初に、天端の選定を行います。

条件としては、色が良く真っ直ぐで傷がない部分で均等な長さになる二節を選び、印を付けます。

次に脚の選定を行います。

条件としては、天端よりも一回り程太い元側から均等な長さの一節を2つ選び、印を付けます。

材料を選定したら、節止めで切り出しを行います。

切り出しの注意点ですが、元側の部分で節止めを行う際、竹により節の膨らみがあるので膨らみ分を考慮して切らないと節が抜けてしまうので慎重な確認が必要です。

 

②洗い出し・磨き

切り出した竹材の汚れとアカを落とします。

まず竹材を水に濡らしてから、タワシで大まかな汚れを落とします。節周りのアカはスポンジを使って擦り落としていきます。

次に、竹材をしっかり乾かし、乾いた竹材にワックスを塗りツヤ出しを行います。

 

③結束

脚の据わりを確認して、天端の竹材を仮置きし、正面を決めます。

この際、左右の脚の元末が揃っているか、天端の水平及び傷などの確認が必要です。

正面が決まりましたら結束を行います。

シュロ縄2本取り男結び変形の飾り結び(割入り)で結束を行いました。

(結び方に関しては省略致します。気になる方は検索してみて下さい)

 

④仕上げ

飾りの輪の位置(今回は正面)を確認し、シュロ端を左右均等に切り揃えます。

シュロ縄による墨の汚れを拭き取ったら完成です。

シンプルながらも細かな注意点が必要な竹結界となりました。

次回は関守石に挑戦したいと思います。

(職人通信 2021/2/19 K.U)