社員通信 怠け者の木は怠けてない

以前、私の家の近所の方から「家にあるカキの木が実をつけない」と相談を受けたことがあります。
詳しく話を聞いてみると、日当たりや周辺環境は良好で管理もしっかりされている様子でした。

この段階で私はおそらく木が怠けてる(寝ている)んだなと判断しました。

怠けている(寝ている)とは比喩的な表現ですが、実はこの手の話はたまに聞く話で、
今回のカキの木に限らず色々な木で起こります。そもそも木は何故花や実をつけるのかと考えると、
花で虫を呼び寄せ受粉させ実を作り次世代をつくるという木の営みによるものです。
だから普通であれば花や実をつけるのは当たり前だし、それがないというのはおかしな話です。
ところが、手入れの仕方が間違っていたり、生育環境が良すぎたりすると木が成長に力を入れて
花や実がつきにくくなる場合があります。なので木自体はモリモリ大きくなってたりします。

こんな場合はいくつかの方法で木を強制的に働かせることが有効です。

1.根を切る

木の根元を堀り少し太目なものを2~3本程、途中から切る。

2.幹に傷をつける

ナタ等で2~3か所傷をつける。(細い木の場合は避けたほうが良いかもしれません)

3.剪定を控えめにする、もしくは1年お休みする。(毎年強めの剪定をしている場合)

3以外はどちらも木に若干のダメージを与えることになるのですが、これが刺激となり子孫をつくらねば!と活動を再開させることができる場合があります。3の方法は毎年強剪定をしていると木が実をつける前に枝作らないと!となっているので混み合っていたり、強すぎる枝のみを剪定し枝数を増やしてあげることで実を作らせる方向にシフトさせる方法です。

最初にお話ししたカキの木の場合は根を切る方法をご提案しました。
結果、無事に実がついたと後日ご報告をいただきました!

もちろん木の見た目だけで判断はできないですし、実は別の原因だったということもありますので100%これをやれば確実というお話ではないのでご参考までにお願いいたします。

ちなみに私はカキ大好きです!

(2020/12/9 K.Y)